2010-09-01

PocketWiFi使用についての顛末:オーストラリア・ダーウィン編

シドニーで購入したTelstraのデータSIM、これまで順調に使用できていた。

アムステルダムから再びシドニーに戻ってきて、SIMを差し替え、問題なく使用できた。しかし、ダーウィンでは、まず、3Gネットワークの電波を拾うことすらできない。

そこで、Telstraの販売店(都合の悪いことに週末であるし、月曜から都市部をはなれる)にいって、状況を説明すると、担当者は、SIMの不調と見てあたらしいSIMに交換してくれた。しかし、新しいSIMであっても、問題解決はできなかった。

PocketWiFiには、ネットワークをSIMの設定(つまりは、キャリア固定)に従ってネットワークにアクセスする「オート」というモードと、自分でネットワークを設定できる「マニュアル」というモードが存在する。試しに「マニュアル」にきりかえてサーチすると「Vodafone3G」および「Optus3G」のふたつのキャリアを拾うことができる。このことから、PocketWiFiの故障とは考えにくい。

素人判断ではあるが、問題を切り分けるとTelstraが現在進めているNextGというネットワークと3Gのそれとの併存の状況にあると思われる。はっきりしないが、現在、Telstraが配布しているSIMにはすくなくとも2種類あると、想像する。つまり、NextG/3GコンパチのSIMと3G用のSIMである。

予想されるシナリオは、こんな感じであろうかと思われる。
1:シドニーの販売店の担当者は、PocketWiFiの規格を見て、3GのSIMを販売し、問題なく利用ができた。シドニーでは、両ネットワークは併存している。
2:ところが、ダーウィンはNextGへの移行が進んでいて、利用できるSIMはNextG/3GコンパチのSIMで、3Gのそれではない。そこで、ダーウィンの担当者は、こうしたクレームに対応すべく、コンパチのSIMとの交換を持ち出した。
3:ところが、PocketWiFiのハードウェアは、コンパチのSIMの利用はできず、3G仕様のSIMのみである。結果として、これまで快調に利用できていたPocketWiFiは利用できないということになった。

ちなみに、オーストラリアで販売されているiPhone/iPadは、コンパチのSIMに対応するようである。

今回の問題に対応する、簡便なソリューションはふたつあった。一つは「Vodafone3G」に乗り換えることであり、もう一つは、NextG用のUSBモデムタイプの機器を新たに買うことである。
結論は、後者にしたのだが、その理由は、3Gネットワークは、オーストラリアの大都市部では利用可能であるが、遠隔地では不可であること。今後、NextGの普及が進むと想像されることである。ところが、残念なことに、滞在しているカカドゥ国立公園内の宿泊先にはNextGすら届いていない。もくろみは外れてしまい、「Vodafone3G」のSIMを購入した方がよかったかもしれない。

日本国内でも、新世代の携帯ネットワークへの移行が喧伝されていることから、機器の販売時期との関連が今後問題になるのではないかと思われる。しかし、この点もひょっとして「日本のガラパゴス携帯」と関連するかもしれない。つまり、日本のネットワークが独自性を強めると、日本では利用できない海外携帯(WiFi併用の機器も含む)は、日本では利用できないが、世界のどこでも利用できるといった状況になる可能性がある(現在でもすでにその状況が存在する)。なんとか統一規格(あるいは、コンパチ規格)で、世界中どこでも携帯という具合にはならないだろうか。くわえて、ローミングなどはやめて、世界中どこでもかけ放題とはならないものだろうか。

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