2011-03-31

いま知っておきたい放射線の話(第101回):加山 恵美「イマドキのネットコミュニケーション」

 放射能の話が、ホタルとホタルの出す蛍光に例えられていて、一歩理解が進んだ気がする。後段の方は、楽観的すぎる見方かもしれないし、別の観点もあるかもしれないが、気持ちの持ちようを整理するにはいいかもしれない。でも、これは、やはり、現場で対応している人たちや現場近くに住む人達には、慰めにもならないかもしれない。
 大ざっぱに言うと放射線をホタルの光とするなら、放射能はホタルそのものだ。そしてホタルが発した光の量が「シーベルト」、ホタルが何匹いるかが「ベクレル」だ。浄水場の数値は水の中に放射線を放つホタルが何匹いるだろうかという話になる。
 一定量の放射線は体の組織にダメージを与えるが、人間の体には再生力がある。放射線の有無とは関係なく体には日々がん細胞が生まれているものの、大抵は自身の免疫力で退治している。人工的な放射線がなくても人間は毎日自然界から放射線を浴び、放射線以外にも人間の体は常にさまざまな脅威に直面しながら生きている。
 放射線を楽観視するのはよくないが、必要以上におびえるとメンタルによくない。放射線量が安全な範囲ならよく食べて、よく寝て、ストレスのたまるニュースはほどほどにして、好きなことをして気分転換もしつつ、心身ともに健康を維持できるようにしよう。

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