オーストラリアで毎年数週間仕事で過ごすので、オーストラリアの通信事情には強い関心を持っている。
テルストラは、いわば、電電公社からNTTに民営化された日本の事情と同じで、通信業界ではガリバー型(寡占型)の大企業である。日本以上にその力は強い。この夏にも書いたことが会ったが、とりわけ、遠隔地における通信は独占状態にある。もちろん、こうした地域の整備は、テルストラは民営化されたとはいえ、行政プロジェクトが絡んでいるはずである。建設費や維持費について効率的でない地域における通信網整備が進むことは望ましいことではあるが、しかし、競争的環境がない場合、利用者は不利益を被る可能性も存在するし、逆に、都市部の利用者は、遠隔地の非効率のつけを追わされていると見ることもできよう。
従来、オーストラリアのブロードバンド事情はなかなか改善されずに、ダイアルアップ接続が結構長く続いた。しかし、最近では、都市部では、無線通信網が発達していて、そちらを利用することも多い。特に、新築の建物ならともかく有線の施設を既存の建物に設置することはコスト高であることが多く、無線の利用のほうが、効率的である場合が多い。
以下のニュースでは、労働党政府らしいスタンスがのぞくことがよくわかる。民間に委託するよりも、むしろ、国家事業としてネットワーク通信網を構築したうえで民営化するという手法である。注目しておきたい。
政府のブロードバンド整備計画とテルストラ - 25today オーストラリア ニュース 生活情報:http://top.25today.com/news/tenbo/post_1500.php
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